【決定版】ADHD・ASD・LDの発達障害者の両親は毒親が多い?
もくじ
ADHD・ASDの親は毒親が多い?アンケート調査の結果、被害にあった場合
発達障害の傾向(診断の有無問わず)をお持ちの方に「あなたの親は?(毒親?)」とアンケートした結果です。(一般社団法人アイン調べ314人回答)
毒親53%・普通29%・良い18%という結果になりました。半数以上の方が自分の親が毒親だと思われているようです。
なぜ発達障害者の親は毒親が多いのでしょうか?
発達障害者の親に毒親が多い理由
理由1 親の歴史的背景による認識不足
日本は、元々村社会として発展してきており、村の中で助け合って生きてきました。良い面もありましたが、反面で精神的な成長を妨たげられる事となり、協調性がかなり重要になりすぎて、個々の意見や個々の能力を蔑ろにされ、「他人と同じでなくてはいけない」、「他人に嫌われてはいけない」と強く思うようになっていきます。
それが、他人と同じでなくては怖いので、世間体を必要以上に気にするようになったり、他人に嫌われたくないため、「本音と建て前」を使い分ける事になったり、していきます。
親の世代から上だと、そういう気持ちを持っている人もまだ多く、自分に関しても、自分の子供に関しても発達障害だったり精神疾患だったりしても、認めないことも多いです。
認めるのが怖いので、精神医学でさえ信じません。そうなると子供に対して、「何で他人と同じ事が出来ないの?」「世間的に恥ずかしい」という気持ちが勝り、子供に余計に悪い影響を与えていきます。
理由2 親の教育的認識不足
精神科医の水島広子先生によると、何の事情もなく毒親になるわけではなく、下記の4つのパターンからなると言っています。
発達障害(ADHD、ASD)
愛着障害(不安型と回避型)
うつ病などの臨床的疾患(PTSD、依存症など)
DVなどの環境問題(深刻な嫁姑問題、育児に対する心の準備不足)
この中で、水島先生が毒親を診察した中で一番多かったパターンは、「発達障害」であると述べています。
(参考書籍「毒親」の正体―精神科医の診察から 水島広子著)
発達障害や精神疾患などの「見えない障害」に関しての、学校教育は全くされず、本はほとんど読まない、インターネットは出来ない又は興味のある分野しか見ない人達にとっては、全く理解されません。
タイプ2~4は、実際に本人が行動したり、周囲の環境の問題があるので、本人も自覚する部分があったり、他人も理解しやすい部分があります。
発達障害又は発達障害からの愛着障害は、知識がないと本人も他人も全く理解できていないまま子育てをしていくケースが多く、親が子供に対して適切な距離がとれないのが原因の一つでしょう。
理由3 毒親の親も毒親かもしれない
毒親はつながりやすいと言われています。発達障害や一部のパーソナリティ障害は、遺伝的要素もあると思いますが、愛着障害は生まれた後の養育環境が問題です。
毒親が連鎖する理由は、発達障害やパーソナリティ障害から愛着障害になる事で連鎖していきます。学習することで自分の脳の特性を認識することが大事になっていきます。
実際の毒親に関する体験談
当事者から聞いた対策法
対策1 まず自分が学習すること
自分で自分自身のことがわからないと、他の人のこともわかりません。
対策2 学習した上で親を説得してみる
まれに、この時点で親の理解が得られ、一緒に診療に行くようになり、親子とも早期解決することもあります。
対策3 親が無理な場合、別の理解者を探す
友人関係、公的機関、医療機関、専門機関など
対策4 毒親と距離をとる
毒親と離れることを検討しましょう。ここで重要なことは1の学習していることです。学習していない状態で親と離れると、結局親に似た友人や、恋人と一緒になり同じことの繰り返しになります。
自分と似ていないタイプの人と、つきあってみるのも一つの手です。優しそうな感じで本当は心が冷たい人の輪から、冷たそうな感じだけども本当は心が優しい人の輪に移ってみます。
自分の親が毒親だったらココに相談しよう
相談先1 児童相談所
「189」に電話します。そこから地域の児童相談所につなげてくれます。
相談先2 厚生労働省への電話相談
こころの健康相談 0570-064-556
チャイルドライン 0120-99-7777(18歳まで)
子供のSOSの相談窓口 0120-0-78310
SNS(LINEやチャットなど)による相談も受け付けています。下記URLから進み、QRコードかIDから検索して下さい。
相談先3 オンラインカウンセリング
その他のサービス
『こころのほっとチャット』(Webチャット、LINE、Twitter、Facebook)
相談先4 オフラインカウンセリング
相談先5 病院
最後に
自分が悩んでいることに対して、そのままにしていても同じですし、親が変わるのを期待しても変わらない場合が多いでしょう。まずは自分のことを第一に考えて、良くなる方向へ行動しましょう。
また毒親もなりたくて毒親になったわけではありません。一度離れてみてわかることもあり、後に受け入れられることもあります。
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