ADHD当事者は83%が1週間に1回以上忘れ物をする、みんなの対策は?

 

ADHD(注意欠陥多動性障害)の人は忘れ物が多い

お笑いコンビチュートリアルの徳井義実さん税金未払い問題で、期せずして世間にADHD(注意欠陥多動障害)の名前が知られることになりました。

 

しかし、どういった障害なのか詳しく知っている人はいません。
ADHDは主に3つの要素で構成されている障害です。

 

・不注意…集中力が続かず注意力が持続できないなどの症状
・多動性…じっとしていられない、落ち着きがなく行動をコントロールできないなどの症状
・衝動性…衝動的な感情を抑えられないなどの症状

出展元:LITALICO

 

この中でも大人になり、仕事に支障がでやすいのが不注意性になります。
具体的にどういう困りごとが発生するかというと

 

 

・時間の約束を忘れてしまう

自分では、どんなに頑張ってもなぜか約束した時間に間に合わない人

メモに書いていても、メモに書いたことを忘れてしまう人

などが当てはまります。

 

 

 

・片付け、整理整頓ができない

職場の机がいつも散乱してきたない人

何度他人が片付けても、またすぐにゴミ屋敷になってしまう人

などが当てはまります。

 

 

 

・大切なものでも置き忘れたり、失くしてしまう。

 

財布やスマホ、保険証など失くすと生活に困るもの

職場の重要書類をよく紛失しまう人

などが当てはまります。

 

 

徳井さんが実際にADHDかは診断がついていないので、素人が断定すべきではありません。しかし、傾向として支払わなければならない税金をやろうやろうと思っても忘れてしまう。というのはADHDの特徴ではありますね。

 

ADHD傾向を持つ方々へのアンケート結果を大公開!

では、実際どの程度の人が忘れ物をしてしまうのか。発達障害ドットコムでは、SNSアンケート調査をおこないました。

 

その結果はというと・・・

 

 

なんと、83%以上の方は1週間に1回以上忘れ物をしてしまうという結果になりました。

 

何故ADHDの人は忘れ物が多いのか

ADHDは脳の機能障害

びわこ学院大学近藤 文里教授の論文によると、ADHDは脳の前側の部分、前頭葉になんらかの機能障害があると仮説が濃厚になってきました。

前頭葉は思考、やる気、感情、性格、理性など人間の性格や行動を決定するためにとても大事な機能をつかさどっている場所です。

 

健康な成人男性でも事故などにより、前頭葉部分に損傷が起きると

・新しい情報を覚えていられなくなる
・注意力が散漫になる
・自分の話したい事ばかりはなし、相手の話を聞かなくなる

参考文献:MSD マニュアル

など、極めてADHDに似たような症状が出ることが分かっています。

 

忘れ物が多い、約束をすっぽかしてしまうのは決してやる気がないわけでも、性格が自堕落なわけでもなく、脳機能障害なのです。

 

 

周囲から努力や頑張りが足りないと叱責される

私もいろいろな当事者の方から相談を受けることがありますが、お話を聞いてみると、周囲の人間から理解されず、努力が足りない、甘えるな、やる気を出せばできる!!などと言われ、やってみるがやっぱりできず苦悩されているADHD傾向の方は非常に多く見受けられます。

 

前項でも書いた通り、脳機能障害であるので、本人の力だけで問題の解決は難しいです。

 

目に見えにくく、一見やる気や人間性の問題にされがちですがれっきとした障害ですので、きちんと対策をしないと絶対に改善・解決へは向かいません。

 

これは、本人・周囲ともに前提として頭に入れておかないと、ハラスメント助長にもつながりますので、気を付けましょう。

 

対策については後程書いていきます。

 

実際に忘れ物が多い方々からの体験談

 

 

当事者から聞いた対策法

対策1 忘れ物撲滅委員会の歌を歌う

Eテレ「おはようソング」で流れる歌とのことです。
歌詞だけみてみるとなんだかよくわからない感じですが、動画で見るとなるほどこれは歌いながら朝の支度をすれば忘れ物が減りそうだと思いました。

現在オリジナルは再放送していないようです。しかし、YouTubeでいろいろな人がまねした動画を挙げているので、見てみるとより分かりやすいかと思います。

 

教えてくれたA.S(39歳女性)さんによると「Eテレ0655内の忘れ物撲滅委員会の歌を出がけに歌うことで歌詞にある(携帯電話、財布、鍵、定期、手帳、名刺入れ、社員証)は忘れなくなった」あと疲れたら休むのが忘れ物をしないコツと教えてくれました。

ありがとうございます!

 

 

 

対策2 玄関や部屋のドア、職場のデスクなど毎日見る場所に忘れそうなものを紙で大きく書いておく

ADHD傾向の方は頭で覚えていようとするとどんどん抜け落ちてきます。そして、仕事や家事、生活をしていくのに必要なワーキングメモリーという能力を必要以上に消耗してしまうため、より忘れ物は増え効率が下がるという悪循環に陥っていきます。

家を出る前に必ず通る場所、自分の部屋のドア、玄関などに大きく忘れてはいけないものを張り出しておきましょう。家族がいる方は必要なモノや約束を伝言メモで貼っておいてもらうのもいいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

職場のデスクなどにも貼っておくとより忘れ物に気が付きやすくなります。
大事なことなのでもう一度いいますが、ポイントは2つ

・大きく貼りだす
・毎日絶対に通る場所に設置する

これを守ってやってみましょう。

 

対策3 忘れても大丈夫なようにする

直前に用意しようとすると、大体何かしら忘れます。(そして時間にも間に合いません)忘れても大丈夫なように予備を持っておく、なるべく早めに用意しておく、肌身から離さず常に持ち歩く、などが効果的です。

優先順位が決めにくいのもADHDの特徴ですので、持ち歩くものが増えがち、それ故に本当に忘れてはいけないものを忘れてしまう。そういう方も沢山いるかと思います。

そういった方は、誰かに手伝ってもらいながら、持ち歩くものをなるべく減らすことが一番の対策かもしれません。サラリーマンだからかばんは持ち歩かなければならない・・・。などという固定観念は捨てて、なるべく少ない持ち物で動きましょう。

 

忘れ物を紛失してしまった場合の対策方法

もし、忘れ物を紛失してしまった場合、落ち着いて家族や信頼できる人に相談しつつ、迅速に対応しましょう。

 

主に相談先は3つです。

 

1.警察

まずは、最寄りの警察に届け出ましょう。財布やスマホなど決済ができるものを落とした場合、悪質な人間の手に渡り、金銭の被害にあうことがあります。警察に届けてをしておくと、万が一悪用されても「自分が使っていないこと、支払っていないこと」の証明になります。

真っ先にやっておきましょう。

 

2.クレジットカードなどは迅速に停止する旨を電話する

悪用されると甚大な被害をもたらす落とし物ナンバー1といえば、クレジットカードです。
とんでもない金額を後で請求されてトラブルになったケースもありますので、警察に届け出るのと同時に必ずやっておきましょう。

もし、よくわからない場合は身近で信頼できる友人・家族・支援者などにたよりましょう。悪人はあなたがADHDだろうが、待ってはくれません。

 

3.立ち寄った場所やお店・交通機関に電話する

警察に届く前に、お店や交通機関は自分たちのところで数日保管している場合があります。
記憶にある限りの場所に電話をかけましょう。

運が良ければ無事に見つかることも多いです。最近ではSNSに探し物の向けを投稿しておくと親切な人が拡散してくれたり、色々教えてくれることも多いので、悪用されにくいものなら投稿してみるのもありかもしれません。

※財布やクレジットカードは悪用される恐れがあるので、安易にSNSに「落とした」などと書き込まないようにしましょう。

 

最後に

ADHDが忘れ物をしやすいのは脳機能の障害です。
一人で悩まず、カウンセリングや病院、就労移行支援など、専門家の力を借りましょう。

一人でも多くのADHDの方が忘れ物で困ることを減らしていけるようになるといいですね。診断に至らないグレーゾーンの方など傾向はあるが、専門家の手を借りられない方は発達障害ドットコム運営「一般社団法人アイン」も簡単な相談なら乗ることができます。

 

お気軽にお問い合わせください。

 

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