【体験談】発達障害(ASD)・双極性障害・うつ病を併発した方の闘病記
もくじ
名前・年齢・性別
30代の女、Yといいます。
疾患名・診断名
私は16歳のときに2型双極性障害、27歳ぐらいのときに自閉症スペクトラムを発症・診断されました。
発症のきっかけや、闘病当時の状態
2型双極性障害を発症した原因は、はっきりとは分かりません。
それまでは、クラスや学年の中心にいてリーダー的役割をしたり、友達とめいっぱい遊んだりと、活発で元気な少女だったのですから。
ですが、高校入学と同時に不登校になり、そこで人間関係のこじれからストレスが生まれ、病におかされていったのかもしれません。
いずれにせよ、そのときからカウンセリングに通い、死にたい気持ちというものが生まれてしまったり自傷行為を繰り返すようになると入退院を繰り返し、薬漬けになるという20代を過ごすことになりました。
精神疾患・発達障害で困った経験
2型双極性障害というのは、全てが絶望的に見えて体も頭も動かなくなる「うつ状態」と、自分は何でもできると意欲に満ちて饒舌になったりする「軽躁状態」の極端な自分を行ったり来たりする病気です。
軽躁状態のときは意欲満々なのに、周りから「それは病的だからちょっと抑えたほうがいいよ」と、止められるのが辛かったし(自分は病的だなんてこれっぽっちも思っていませんから)、
うつ状態のときは体と頭が動かなくなり何もできなくなるのも辛かったのですが、死にたい気持ちがあふれ出て実行に移してしまうのがとても怖かったです。
それで緊急入院をしたこともあるし、今は命があることの尊さを身にしみて感じています。
そうやって、うつと軽躁の波に呑まれながら何年も生き続けていたら、本当に少しずつではありますが「波の乗りこなし方」というものが分かってきました。
うつ状態のときは遠慮なく周りに伝え、休む。
体を傷付けそうになったり死にたい気持ちになったら薬を飲む。
軽躁状態のときは薬を飲み、リラックスするようにつとめる。
そういう風に自分でコントロールしていくと、自分でも今の様子がうつ寄りなのか軽躁寄りなのかフラットなのかというのが分かってきて、仕事ができるようになるまで気分の波を乗りこなすことができるようになりました。
ですが、その頃に「自分は発達障害かもしれない」ということを主治医の先生から指摘されるのです。
自分も「人とはちょっと違う」ことは自覚していたし、その他人とのズレを「どうして私はこんなこともできないんだ」と責めていました。
そして検査を受け、自分が自閉症スペクトラムだということが分かったときはとても気持ちが楽になりました。
言い訳ではありませんが、今まで責めていた自分のズレに対して原因や理由が見つかり、分かったからです。
少しずつ対処する方法も少しずつ身に付けてきました。
克服したきっかけや、気をつけていること
その中でも一番ウエイトを占めるのは「他人に言う」ことです。
「私は音が苦手だからテレビの音を下げてくれると嬉しい」
「一度にたくさんのことができないから順番をつけてほしい」
などです。
そうすると、今までよりも他人とのコミュニケーションが円滑になり、生きやすくなりました。
まだ克服とはいきませんが、2型双極性障害も自閉症スペクトラムも、近しい人には可能なら告げ、共に助け合うことが大切なのだと思います。
闘病中の方へのメッセージ!
2型双極性障害や自閉症スペクトラムで苦しんでおられる方はたくさんいると思いますが、1人で抱え込まず、周りの人に頼る勇気というのも大切なのだと思います。
あなたは大切なあなたです。どうか少しでも穏やかに生きられますように。