職場にADHDの人がいたら?上手な付き合い方や接し方を紹介

今や世間的に知られるようになった発達障害。

とくに『ADHD』は最近よく耳にすることが多いと思います。

 

ADHD(Attention-Deficit Hyperactivity Disorderの略、日本語訳は「注意欠如・多動症」あるいは「注意欠如・多動性障害」、「注意欠陥・多動性障害」など)は、「忘れ物が多い」、「課題が間にあわない」、「うっかりミスが多い」などの「不注意」症状と、「じっとしていられない」、「落ち着かない」、「待つのが苦手」などの「多動性・衝動性」症状がみられる神経発達症(「発達障害」とほぼ同じ意味で使われる言葉)の一つと考えられています。」

引用:今村明先生に「ADHD」を訊く

 

 

主にこのような症状があります。

もし自分の職場にADHDの人がいたらどう接したらいいのでしょうか。

そのカギは「特性を知る」、「コミュニケーションとる」、「よく褒める」の3つにあります。

 

 

多動性と注意欠如?人それぞれ違う、ADHD特性を知りましょう

 

一言でADHDと言われてもどんなものなのかわからない人が多いと思います。

そしてパッとみた印象ではそうでない人と変わらない方がほとんどです。

さらにADHDの人は皆んながみんな同じような特徴があるわけではありません。

人によって症状は様々なのです。

主に不注意型、多動性-衝動性型、その両方を持つ混合型の3つに分けられます。

 

 

「ADHDは生まれつき持った脳の機能的異常から生じる先天性の障害と考えられ、以前は成長とともに落ち着くと考えられていました。しかしながら思春期や大人になっても症状が続く人が多いことがわかり、近年は「大人のADHD」が注目されています。」

 

引用:ADHD(注意欠陥多動性障害) こころみ医学

 

 

「ミスが多い・時間が守れない・気が散りやすい」などといった症状が大きく挙げられますが、人それぞれその度合いも全然違います。

ですので、ADHDの人とはこう接するべきと決まっているものはありません。

苦手なことが多いかもしれませんが、もちろん得意なことだってあります。

それは「個性」ともいえますね。

その多様な個性を強みとして働けるように、私たちが配慮していくことが必要です。

最初は気難しい印象を受けるかもしれませんが、できるだけ歩み寄ってみてください。

そうすることでADHDへの理解も深めることができます。

 

 

難しくない!ADHDの人とのコミュニケーションの取り方

 

コミュニケーションは仕事をする上で必要不可欠ですよね。

ですがADHDの人は、コミュニケーションをとるのが苦手な人が多いです。

そのため周りとなかなか打ち解けられず、業務にも支障が出てしまう場合があります。

特に仕事をする上で重要になってくるのが「報・連・相」

ADHDの人は、相手に伝えるタイミングや、なぜ「報・連・相」をしなければいけないのかわからないひともいます。

そういったことで困らないためにも、まずはレポートラインをつくりましょう。

レポートラインとは、「報・連・相」をする際の系統のことです。

例えば「重要な決め事、判断に困ることはこの上司に相談する」

「業務の進捗などはこの同僚に相談する」

などと言うように、まずは誰に「報・連・相」すれば良いのか話合って決めておくことが有効です。

そうすることで、コミュニケーションが苦手な場合でもスムーズに仕事をすることができます。

 

「ちょっとした事でも「誰に相談しよう?」と困って時間が経ってしまい大事に・・・とならないように、報告は誰に、連絡は誰に、相談は誰にすれば良いかを明確にしておくとスムーズに報連相ができるようになります。」

 

引用:発達障害の方のビジネススキル、「報連相(ホウ・レン・ソウ)」コミュニケーションのコツ

 

そして、できるだけ物事を細かく具体的に説明するようにしましょう。

曖昧な表現だと混乱招くこともあるので、いつもより少し伝えかたを工夫してみてください。

 

とにかく良いところは褒める!それが本人の自信にも繋がる。

 

ADHDの人の中には、自己肯定感が低い人が多いです。

今までADHDの症状で、失敗してきたことやトラブルになってしまったことなどがあるため、自分に自信を失ってしまっている場合があります。

 

「ADHDでは2つの悪循環のパターンがあり、「不注意優勢タイプ」は不安やうつが多くみられ、「多動・衝動・優勢タイプ」は好ましくない行動や何かへの依存が多くなると考えられています。このような場合、悪循環の鎖をどこで断ち切るかを検討し、まずは二次障害をターゲットとして治療を行う場合もあります。」

 

引用:今村明先生に「ADHD」を訊く

 

その人を過度に叱ったり否定するようなことを言ってしまうと、うつ病などの精神病を発症してしまうこともあります。

本人は一生懸命やっているつもりでも、どうしてもミスなどを繰り返してしまう。

「自分はこんなこともできないのか」とネガティブな感情のループから抜けられません。

ですので、まずは周りがそれを汲み取り、本人の良い所見出して褒めるようにしましょう。

褒めることで自分に自信がもてるようになり、仕事でのパフォーマンスも上がります。

ミスを指摘する場合は、改善点を明確に。

そしてよくできている点を評価する。

そうすることで、職場での人間関係にも困ることは少なくなるでしょう。

 

 

ADHDの人と接するのは決して難しいことはない

 

いつもより少し接しかたを工夫するだけで、職場でもいい関係が築けます。

まずは相手を理解しようとすること。

そして積極的にコミュニケーションをとり、相手のいいところを褒める。

それを心がければお互いに気持ちよく仕事ができます。

最近は企業でもADHDの人を積極的に採用しているところも多いです。

ADHDの人もそうでない人も、働きやすい職場になるといいですね。

 

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