発達障害の方が障害者手帳を取得するメリットとデメリット3選
発達障害の方は、障害者手帳を取得すると様々なサービスやサポートを受けられるメリットがあります。生活の負担が減るサービスやサポート、仕事をする上で自分らしく働くためのサービスやサポートなど障害者手帳を取得することで受けられるサービスやサポートは大変充実しています。
「発達障害と診断されたけれど、障害者手帳を取得するとどんなメリットやデメリットがあるの?」と気になる方も多いはず。
そこで、発達障害の方が障害者手帳を取得する2つのメリットと1つのデメリットをご紹介します。お悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
もくじ
発達障害の方が障害者手帳を取得するメリット①生活の負担が減ること
発達障害の方が障害者手帳を取得する1つ目のメリットは『生活の負担が減ること』です。具体的には、税金の減免や公共料金の割引、公共交通機関の運賃の割引、携帯電話料金の割引など様々なサービスやサポートを利用できます。税金の減免に関して詳しくご紹介すると、所得税や住民税、相続税、贈与税、自動車税などの納税額が軽減されます。また、公共料金においては水道料金が割引になる制度が整っており、公共交通機関においては地下鉄やバスなどに乗車する際の運賃が割引される制度が整っています。それから携帯電話に関しては、キャリアによってサービスやサポートに違いがみられます。しかし、割引制度が整っていることが一般的です。
このように、発達障害の方が障害者手帳を取得すると、生活の負担を大きく減らすことが可能です。また、ご紹介したサービスやサポートだけではなく、そのほかにも多彩なサービスやサポートがあります。障害者手帳を取得することで、生活の負担が減り、ますます自分らしく生きられるような環境を作れます。
参考文献:salad
発達障害の方が障害者手帳を取得するメリット②自分らしい働き方ができること
続いて、発達障害の方が障害者手帳を取得する2つ目のメリットは『自分らしい働き方ができること』です。障害者手帳を取得すると、就労に関して2つのメリットが生まれます。
1つ目のメリットは、障害者手帳を取得することで『障害者採用でのお仕事が可能になること』
障害者採用で働いた場合、自分に見合うお仕事ができること、通院に関して柔軟な対応をしてもらえること、上司や同僚からの理解を得られることなど働く上で数々のメリットがあります。自分らしい働き方ができるので、長期にわたって安定したお仕事に就くことが可能です。しかし、障害者手帳を取得したからといって、一般採用で就職できないわけではありません。障害者採用と一般採用の2つの柱で企業にアタックできます。選択の幅が広がるので、自分らしい働き方を探せます。
2つ目のメリットは『就職活動をするときに多彩なサポートやサービスを受けられること』
具体的には、就職活動には欠かせない面接の訓練をしてもらえること、スキルアップのための講座を受けられること、面接の同行をしてもらえることなど多彩なメリットがあります。
障害者手帳を取得すると生活の負担が減るだけでなく、自分らしい働き方も追求していけるのです。
参考文献:salad
発達障害の方が障害者手帳を取得するデメリット①偏見のようなものが存在すること
続いて、障害者手帳を取得するデメリットをご紹介します。障害者手帳を取得するデメリットは、ほとんどないと言われています。しかし、障害者手帳に対する偏見のようなものがあることは否めません。本人による障害者手帳への偏見、周囲からの偏見、社会からの偏見などいくつかの偏見があることは事実です。障害者手帳を取得するデメリットは、こういった偏見のようなものが存在していることです。
まずは、本人による障害者手帳への偏見です。障害者手帳を取得する本人が手帳に対して抵抗感を持っており、本人の精神的な負担になってしまうことがあります。また「いずれ障がいがばれてしまうのでは?」といった不安感を抱く方も少なくありません。そのため、本人による障害者手帳に対しての偏見は、デメリットとしてあげられます。
続いて、周囲からの偏見についてです。周囲からの偏見でデメリットにつながることは、職場で責任感が求められる業務を任せてもらえないこと、結婚のときに遺伝のリスクを心配されてしまい上手く話しが進まなくなることなどがあげられます。また、社会からの偏見のようなものも存在しており、デメリットとしてあげられることは、住宅ローンを組みづらくなることや生命保険に入りづらくなることなどがあります。
こういったいくつかのデメリットもある障害者手帳ですが、偏見のまなざしは徐々に改善されている傾向にあります。とは言っても、偏見のようなものが存在していることは事実です。そのため、偏見のようなものが気になる方は、慎重に考えましょう。ただ、近年においては、デメリットがないと考える方が増えています。
参考文献:salad
あとは、思わぬデメリットもあるようです。
障害者雇用に就くために障害者手帳を持ったものの…
手帳を取ると生命保険の加入が難しくなり住宅購入がほぼ不可能になることを知らないまま取得してしまいました????夫も手帳持ちなので年齢的にも私たちは生涯、住宅購入ができません…
*手帳返納して5年経たないと団体信用生命保険に加入できない
— まどり@ASD (@madori_hanai) November 12, 2019
このような記事を見つけました。
文中にガン保険以外は中学生の時にお母様が加入してくれていて、名義変更だけで済んだとの事
お子さんが発達障害なら、今の内に加入ということも。発達障害だと保険に入れない……? 審査結果発表! https://t.co/c6MRsCKcIB #kiquest #キクエスト @paralymartから
— sol*t (@supersolnova131) November 13, 2019
残念ながら精神科に受診、通院、精神科薬処方で生命保険、団信はアウトです。手帳もなく、精神科以外でも精神科薬や眠剤処方されてるだけで引っかかりました。金利アップで幅広く入れるワイド団信もありますが、精神科疾患は厳しいと聞いてます。ローン組むなら賃貸の方が安心とよく聞きます。
— nico (@nicootoutamot) November 12, 2019
障害者手帳の取得には多くのメリットが!しかし、申請は慎重に!
発達障害の方は、障害者手帳を取得すると様々なサービスやサポートを受けられるメリットがあります。その一方で、いくつかのデメリットがあることも事実です。
多彩なメリットがある障害者手帳ですが、デメリットが気になる方は、ご家族やお医者様と十分に相談して決断をしましょう。
申請のタイミングは、一定の期間が過ぎれば自由に決められるので、慎重に決断してくださいね。
なお、発達障害ドットコムでは、障害手帳をとったことによって損した体験談も募集しています。メリットばかり取りざたされますが、本当にそうなのか、匿名で答えてくれる方がいたらお願い致します。
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