『発達障害と呼ばないで』岡田尊司-発達障害の方におすすめな自己啓発・メンタルヘルス本-
ここでは、ADHDやASD、LDなどの発達障害だけでなく、精神障害・うつ病などの二次障害の方々にもおすすめな自己啓発本・メンタルヘルス本をご紹介していきます。
当事者の方々にアンケートを取り、その中でも特に人気が高かった本を掲載しております。
また、実際の当事者の方々の本紹介レビューもあわせてご覧ください!
『発達障害と呼ばないで』岡田尊司
日本の精神科医が診断基準の「マニュアル」としているものは何かご存知だろうか。
アメリカのDSMである。これの版が改定されるたびに病気の名前が変わったり、新たなカテゴリーが生まれる。
つまりDSMに入ったからこうも急にこうも多く発達障害の方が「発見」されている、という面があるのだ。
「発達障害」の人は江戸時代からいたのか?
いたかもしれないがこういうラベルはなかったはずだ。もちろん「発達障害」と診断されたことで自らの生きづらさの正体がわかった!と思えるのならばいい。
しかし「発達障害」と診断されたことで親子ともども重い十字架を背負ったような気持ちになるのならこの本を読んでほしい。
そもそも人の成長に「定型」といえるものがあるのかどうか自体はっきりしないのである。
筆者は成長に異なるタイプがあるだけだと言っている。
「障害」というものがもしかしたら「個性」であり「才能」であるのかもしれない。
とらえ方次第ですこしは気持ちが楽になるのならこういう読書は意味がある。
あと一つこの本で大切なのは、子供を育てる健全なシステムが生きていないのでは、という子供の障害の背後にも深く考察していることだ。
みたき・50代・女性