【投稿】Aさん女性より体験談寄稿いただきました。

私は35歳の時にアスペルガー症候群と診断されました。

それまでは子供の頃から何か他の人と違う、

 

でもこれは自分の努力で治るものだと固く信じて

「普通の人になる努力」を続けていました。

そんな私が高校生の時、進路を決める時期になりました。

 

進学か、就職か。
そんなとき、長く病気療養中の父が、

「美樹ちゃん、看護婦になってよ、そしてお父さんを助けてよ」

言ったのです。

 

いまにして思えば、

父はほんの軽口のつもりでそう言ったのかもしれません。
しかし言われたことをまともに受けてしまう私は

それをそのまま受け取り、看護学校を受けることにしました。
高校が商業高校なので、受験対策は全部一人でやりました。
結果、私は看護学校に合格しました。

看護学校の机でする勉強は、

それほど苦ではありませんでしたが、

病院で実際に患者さんを相手に行う実習は苦手でした。

 

結局学校には2年生のとちゅうまで通って、自主退学しました。
その時は精神的に非常に荒れていました。

長い年月が経っていま思うこと。
それは看護学校に行こうとしていたときに、

それはあなたに向いてはいないと思うよ、

と助言してくれる人が欲しかった、と言うことです。

 

甘えかもしれませんが、

そういうアドバイスのもと、

 

自分の進むべき道を探って行けたなら、

あの19歳の時の酷い精神状態を避けられたかもしれない、

と思うのです。

でもその当時は自分が

アスペルガーだということも知らなかったし

 

誰に頼ればいいのかも分からなかったのです。
あの頃の事を思い出すと、

苦い後悔が浮かんでは消えていきます。

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